殿堂入りのお皿たち

世の中にあまた煌めく珠玉のお皿たちの記録

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

殿堂入りのお皿たち その128【トラヤ の 葛きり】

世の中の食べ物は、大量生産、便利さの名の下に、ちょっと言いすぎかも知れないが、まがいものが氾濫している。 例えば、代表的なものが、この葛きり。 葛きりの美味しさは、デンプンのアルファ化に密接に関連しているので、本来、作り置きは困難なもの。 お…

殿堂入りのお皿たち その127【イクラバル の 焼きペリメニ】

この料理は、ペリメニの本場でもほとんど無いのではないだろうか? 醤油を使っているという点では、日本にしかない食べ物とも言えるであろう。 なんと、ペリメニを醤油で炒めたという一品。 多くの人にはカラメル化したものはこの上ない美味に感じられる。 …

殿堂入りのお皿たち その126【您好 (ニイハオ)の 餃子】

幡ヶ谷の有名店、您好さんの餃子。 実は、こちらには餃子が三種ある。 焼き、蒸し、揚げの三種。 こちらの餃子、とんでもなく凄い餃子というわけではない。 揚げ餃子には、他の料理で味を吸ったのかどうかはわからないが、海老の香りがする。そして、これが…

殿堂入りのお皿たち その125【くろぎ の 蟹しんじょうの薄氷椀】

怒濤の素材攻撃がとてつもない、大門のくろぎさんですが、 西さんゆずりの、滋味深い料理ももちろん素晴らしいです。 例えば、こちらの蟹のしんじょうのお椀は塩を含めて殆ど余分な味付けをしていません。 蟹の自然な甘さと塩気でのみの勝負。 但し、やはり…

殿堂入りのお皿たち その124【かつお食堂 の かつお節めし】

何かに特化したお店というものは、少なくともその一点において、唯一無二の料理を出せる確率が高まる。 こちらは、鰹節に対する愛と、削り立てのかつおぶしをウリとする珍しいお店である。 てんこもりの削りたての鰹節、そして、鰹節が減ってくると間髪いれ…

殿堂入りのお皿たち その123【長谷川稔Lab の すき焼き?】

真空技術で、3回、すき焼きライクな味をしみこませた牛。 真空調理や低温調理と言っても、テクニックや労力の割に味が伴わないことも多いが、真空技術はこのためにある!と思わせるお皿。 独創性といい、技術といい、美味しさといい、唯一無二と言っても良…

殿堂入りのお皿たち その122【一心鮨光洋 の 鮨】

宮崎に、日本でも有数と言われる鮨屋がある。 宮崎は、牛や鰻、鶏でも日本有数の産地である。 宮崎はなにげに食にとっては重要な土地である。 その宮崎で光り続けるお鮨やさんが、一心鮨光洋さん。 九州産の東京では食べることの出来ないレアなネタを頂くこ…

殿堂入りのお皿たち その121【サエキ飯店 の 海老トーストと大根もち】

私は、海老トーストと大根もちが大好きなわけですが、 なんと、そのふたつが同時に盛られたお皿に出会いました。 大根もちは大根の甘さが際立っており、海老トーストは海老の香りとトーストと合わさった食感が他にはないものに仕上がっています。 これだけ、…

殿堂入りのお皿たち その120【赤坂詠月 の しめサバの握り】

鯖、とても面白い魚ですよね。 必ずしも高級魚とは見なされていませんが、ツボにはまったときの美味しさは並の高級魚を遙かに凌駕します。 首折れ鯖などの新鮮系も美味しいわけですが、やはり、しめサバは堪えられない美味しさがあります。 その中でも、赤坂…

殿堂入りのお皿たち その119【海鮮名菜 香宮 の 北京ダック】

北京ダックの美味しいお店は幾つかあるわけですが、 こちらのお店の北京ダックには、ひとつの大きな特徴があります。 北京ダックには大抵葱が入っているわけですが、これが北京ダックをかみ切るときにかみ切りにくいことが多い。 そこを工夫して、ちゃんと北…

殿堂入りのお皿たち その118【ビストロスマイユ の パテアンクルート】

私は、テリーヌやパテ系が好物なのですが、最近あまり見かけないような気がしています。そんな中、しっかりしたテリーヌを発見してしまいました! 付け合わせはビーツですね。この組み合わせもなかなか泣けます。 パテは、フォアグラなどによる重厚さがあり…

殿堂入りのお皿たち その117【虎峰さん の 上海蟹のシェリー酒漬け】

季節限定の品ですが、虎峰さんのスペシャリテ、上海蟹のシェリー酒漬け。 通常は紹興酒が使われるわけですが、人によっては、紹興酒の香りが苦手な場合も多々あります。そこで、より万人向けのお酒としてシェリー酒を使うことを発想されたのだと思います。 …

殿堂入りのお皿たち その116【コートドール の オマール海老のテリーヌ”マダムダニエル風”】

コートドールさん、フレンチの老舗です。 近年の多皿化の流れに流されず、骨太の料理を作り続けています。 牛のしっぽの煮込みと並ぶスペシャリテ的なお皿がこちらのテリーヌ。 オマール海老の甘さが心に染みるお皿です。 エビが大好きだったマダムを思い浮…

殿堂入りのお皿たち その115【錦福 香港美食 の 香港式 焼き物】

こちらのシェフは、もともと東京福臨門銀座本店にて腕をふるわれていた。 ならば、美味しくないわけがない。 特に焼き物は絶品で、超高級店も顔負けの出来映えである。 皮つき豚バラ肉の焼物などは、食べれば顔がほころぶこと必至である。 お昼時などは、極…

殿堂入りのお皿たち その114【おけ以 の 餃子とタンメン】

東京で餃子の美味しいお店といえば、幾つか思い浮かびますが、 タンメンと餃子がタッグを組むと、一気におけ以が浮かび出てきます。 飯田橋の1954年創業の老舗で、ミシュラン掲載店でもあります。 お店の雰囲気もどこか独特で楽しいです。 ジューシーな…

殿堂入りのお皿たち その113【サエキ飯店 の 中華スープ】

中華のスープは、過激な美味しさとなることがある。 モミジなども入った大胆なスープであるが、そのベースは金華ハムであり、 かつ、その金華ハムが効き過ぎていない絶妙なバランスのスープです。 金華ハムは効き過ぎると、ちょっと獣臭くなりすぎるのですが…

殿堂入りのお皿たち その112【CAFE FLEURANT (カフェ フルーラン) の ダブルレーヤーなカフェオレグラッセ】

世の中に、アイスカフェオレは数々あれど、こちらのアイスカフェオレは、美しく、独創的で、かつ、合理的に美味しい最高のアイスカフェオレです。 写真のように二層に分かれていますが、この層が飲み終わるまで見事に保たれます。 そして、この二層になって…

殿堂入りのお皿たち その111【老辺餃子舘 の 刀削麺焼きそば】

刀削麺は多くの人が知っていると思われますが、炒めの刀削麺は殆どの人が知らないのではないでしょうか。 茹でた刀削麺も美味しいのですが、刀削麺は痛めるとまるで異次元の食感を生み出します。中心部と周辺部でまるで二つの麺が組み合わされているかのごと…

殿堂入りのお皿たち その110【鮨さいとう の 握り】

2019年は、まさに鮨ブームの年でした。 これがブームなのかずっと続くのかはわかりませんが、その頂点に君臨したのが、鮨さいとうさん。 会員制と解釈され、ミシュラン(三ツ星)からは姿を消しましたが、それでも、さいとうさんが頂点である事を疑う人は殆…

殿堂入りのお皿たち その109【くすのき の 敷紙に油がつかない天ぷら】

敷紙に油がつかない天ぷら。 なんだか漫画の中では見たことがあるような場面ですが、 くすのきさんの天ぷらは、本当に敷紙に油がつきません。 その秘訣は、主には衣、そして、油の温度なども関係するのでしょうが、驚きのテクニックです。 東京には日本中の…

殿堂入りのお皿たち その108【センス の 佛跳牆(ぶっちょうしょう、フォーティャオチァン)】

まさに、修行中のお坊さんでも、塀を越えて食べに来るという究極の中華スープです。 一口に佛跳牆といっても、入れる具材によってさまざまなものがあるわけですが、こちらの佛跳牆は、やはり凄いです。 鮑、なまこ、蟹、魚の浮袋、金華ハムなど、これでもか…

殿堂入りのお皿たち その107【龍の子 の 麻婆豆腐】

麻婆豆腐の名店は、阿吽さん、五指山さんなど、幾つかあれど、 何と、原宿に至福の麻婆豆腐がある。 私は辛さにはかなり弱いのですが、こちらの麻婆豆腐はぎりぎりの辛さで、そして旨味は抜群! 時期によっては白子を合わせることも出来るようです。 原宿の…

殿堂入りのお皿たち その106【サエキ飯店 の 紹興酒のアイス】

何と続けて、スイーツの殿堂入りのお皿です。 こちらはかなりの変わり種。 サエキ飯店さんの他に、紹興酒のアイスを出すお店はないのではないだろうか。 紹興酒のコクが冷やされてアイスになると何とも言えない美味です。 サエキ飯店さん、外苑前の傳さんに…

殿堂入りのお皿たち その105【ビストロスマイユ の ヌガーグラッセ】

アイス的なものが果てしなく大好きな私ですが、ビストロスマイユさんのヌガーグラッセは絶品です。 アイス専門店ではないのに、この空気感はどういうことでしょう。 練り込まれているナッツやドライフルーツの具は、時によって少しづつ変わっているようです…

殿堂入りのお皿たち その104【麺と未来 の 自家製の麺】

ラーメンのレベルは進化し続け、麺のレベルも凄いことになってきました。 単なる手打ちのラーメンならば、そこそこの数のラーメン屋さんが提供していますが、麺と未来さんの麺は、他には無い、唯一無二の食感の麺です。 なんと言いましょうか、タヤリンを太…

殿堂入りのお皿たち その103【ズッペリア オステリア ピティリアーノ の ビゴリ】

それほどメジャーでは無いけれど、魅力的なパスタがある。 その名もビゴリ。 ビゴリは、ヴェネト州名産のロングパスタで、その太さと弾力感が特徴。長チューブ型の押出成形で作られる独特の麺です。 東京でビゴリを頂けるお店はそれほどありませんが、こちら…

殿堂入りのお皿たち その102【ディズユイット の 穴子のテリーヌ】

殿堂入りのお皿とは、まさにこのお皿のためにあると言えるほどのお皿。 付け合わせにも全く手抜きはないが、なんと言ってもテリーヌの出来映えが凄い。 だいたいテリーヌに悪者なし、と言うのが私の家訓のようなものなのですが、 そのテリーヌの中でもずば抜…

殿堂入りのお皿たち その101【シャンウェイ の 毛沢東スペアリブ】

中華料理の真骨頂の一つ、大胆さを極めたお皿の一つ。 スペアリブの脂とサクサクの表面とスパイスのハーモニーが凄い。 スパイスは単独で食べると辛いが、うまく食べれば、辛いものが苦手な人でも、問題なく美味しく食べることが出来る。まさに中毒性のある…

殿堂入りのお皿たち その100【龍吟 の 秋味一皿】

秋刀魚、秋茄子、銀杏を一皿にまとめたお皿。 やはり日本料理が一番季節感を出しやすい、逆に言えば季節ごとに全くお皿が変わるとも言えますね。 魚の季節感は難しいですが、やはり日本人にとっては秋刀魚は季節感を楽しむには最適な魚の一つだと思います。 …