殿堂入りのお皿たち

世の中にあまた煌めく珠玉のお皿たちの記録

コロナウイルスの見通し30 科学的事実に基づく判断を

末尾に示したものは既に2週間前の読売新聞と毎日新聞の記事であるが、5月1日にも抗体検査の結果が出てくると報道された。

報道によれば、「東京では22~23日に血液を採取済み」とのことであるが、抗体検査は結果自体はすぐに出るものである。

「5月1日に調査結果を公表することを軸に調整」とのことだが、未だに公表された気配が無い。

この検査は精度の問題はあるものの極めて重要である。

今の日本の状況が、以下のどちらかなのかを知る、重要な情報だからである。

・罹患者が多いのに重篤者が少ない

・罹患者が少ないので重篤者が少ない

例えば、BCG接種が有効かもしれないという仮説があるが、それを支持するのかしないのかもわかる。

この抗体検査のデータ、及び、自粛期間が長いときと短いときの社会利益のシミュレーション(それぞれのケースでの予想死者数、経済への影響)、これらのデータは、今、政府が出すべき絶対的なデータである。

これらなくして、自粛継続の科学的根拠は語れない。

 

なお、他国での抗体検査の結果の例は、

コロナウイルスの見通し16 やはり感染率はもっと高そう

などで述べた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

抗体検査、5月1日に結果公表へ…東京・東北地方で各500人分
2020/04/24 12:42
新型コロナ
 政府は、日本赤十字社の協力を得て、献血の血液を利用した新型コロナウイルスの抗体検査に乗り出しており、5月1日に調査結果を公表することを軸に調整している。
 検査は、複数の検査キットの性能評価を目的に実施され、東京都内と東北地方で500人分ずつ抗体の有無を調べる。キットごとの抗体保有率の差異を比較するとともに、各地域の感染状況の分析にも利用したい考えだ。検査は間隔をあけて繰り返し実施する予定だ。

 加藤厚生労働相は24日午前の記者会見で、「PCR検査と組み合わせることでより精度の高い診断を行える可能性がある」と語った。

 

 

抗体検査結果、5月1日にも公表 東京と東北での献血活用
毎日新聞2020年4月24日 02時02分(最終更新 4月24日 02時07分)
厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影
 政府は、新型コロナウイルスの感染実態の把握につなげるための抗体検査を始めた。日本赤十字社(日赤)が献血者から研究利用への同意を得て献血血液の一部を抗体検査に活用。東京都内と東北地方で500検体ずつ今後も複数回採取する。これを受け、政府は5月1日にも初回の結果を公表する方向で調整している。

 抗体は、体内に侵入したウイルスなどから体を守るために作られる物質。血液中に含まれる抗体の有無を調べることで、その人の過去の感染歴が分かる。

 日赤は22日、厚生労働省などからの協力依頼に基づき、「抗体検査キット」の信頼性を評価する研究を始めると発表。日赤によると、感染者数の多い東京と、少ない東北地方を対象地域に選んだ。東京では22~23日に血液を採取済みで、東北は27~28日に実施する予定だ。菅義偉官房長官は23日の記者会見で「現時点で検査キットの性能に関する評価は不確実な段階であり、(感染歴の)結果は献血者にはお知らせしない」と述べた。