コロナウイルスの見通し29 日本の重症化率、死亡率が低いのはなぜ?
5/1に出てくるはずだった、東京都の抗体検査結果がなぜかまだ出てきません。
その結果によって、解釈は変わってきますが、
世界と比較して、日本の重症化率、死亡率が低いのは間違いないところです。
なぜ、日本が不幸中の幸いで、この程度のコロナ禍で済んでいるのか?
多くの議論が成されていますが、おそらく、まだ誰もわかっていません。
幾つかの説は出されており、
・日本の清潔な生活様式(住居内で靴を履かない、毎日入浴するなど)
・BCGの接種
・真面目な国民性
などが言われてきました。
この度、ちゃんとした学術論文として、ビタミンDの摂取率と重篤化率に強い相関があることが報告されました。
Published: 06 May 2020
The role of vitamin D in the prevention of coronavirus disease 2019 infection and mortality
Petre Cristian Ilie, Simina Stefanescu & Lee Smith
Aging Clinical and Experimental Research (2020)
https://link.springer.com/article/10.1007/s40520-020-01570-8
この論文は、欧州のみでの比較をしているところが残念ですが、以下のような相関図が報告されています。
この図の相関性が高いと取るか、そうでもないと取るかは微妙なところですが、
ビタミンDはマクロファージの反応を調節し、炎症性サイトカインやケモカインの放出を妨げることが知られており、ビタミンDg不足しないように注意することは有益でしょう。
平成28年国民健康・栄養調査によると、日本人のビタミンDの平均摂取量は7.2μgで、平均的には摂取の目安を満たしているので、日本人は比較的、ビタミンDの摂取状況は良いようです。
ビタミンDは日光を浴びることで生成することが知られています。
適度な日光浴を心がけることは良いことかも知れません。